こんにちは!
株式会社Redz代表の小安です。
企業様の販促・採用ツール制作を中心に、自社Webメディア運営なども行っています。
今回は、和食と経済と未来ついて。
朝ごはんを食べない若者たち
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、2013年(平成25年)のことでした。
それはまた、日本人の伝統的な食文化を世界へ発信し、インバウンドの拡充につなげる契機にもなりました。
それから約10年経った先日、農水省がまとめた「令和元年 国民健康・栄養調査報告」を趣味とも仕事ともつかない目で眺めていました。
すると、特に10代後半から20代、30代にかけての世代で朝食を摂らない人が増加しているというのです。
和食どころかお菓子さえ食べない人が多いのだとか。
和食啓蒙活動に取り組む農水省
折からの対米円安や食糧の輸入不安、さらにアメリカ小麦・穀物・種苗メジャーの脅威など、食の安全保障の問題がますます現実味を増す昨今。
和食文化が食卓から消滅していくことへ警鐘を鳴らす声や動きがあちこちで散見されます。
そんな中、たまたま農林水産省「食文化のポータルサイト」なるページを発見。
農水省とはいえ、食に関するさまざまな取り組みが行われていることに驚かされました。
いや、それを知らなかったことに、でしょうか。
日本各地の食文化・郷土料理の啓蒙やコミュニティづくり、インバウンド施策など、発信しているコンテンツも多岐にわたります。
共通しているのは「日本の食」。
敗戦後、忘れられてきてしまった「和食の伝統・文化を未来へ、世界へつないでいこう」という思いが感じられます。
和の伝統を食べてデフレ脱却へ
かつて沖縄県は世界一の長寿国民といわれていました。
炭水化物中の食物繊維の含有率が高く、低脂質・低たんぱく質の食生活により、肥満とも無縁だったと言います。
残念ながら現在の日本では「がん、心疾患、脳血管疾患」という、いわゆる三大生活習慣病が死因の定番となってしまいました。
ですが今こそ古来の「和食」を取り戻すチャンスではないでしょうか。
いや、取り戻さなければならないタイミングなのだと思います。
私たちの健康にも家計にも直結する食への意識を変えていく。
平均以上の所得のある人から国産の高級食材にこだわっていただき(笑)、農家とWin-Winになり、食・農の国内産業を底上げする。
するとアグリテックやITベンチャーをはじめ、物流、流通、小売など周辺業界への好影響が波及して国民所得が上向きだし、気づけば低所得層もおいしい国産の食材を楽しみながら健康を取り戻していく。
国民レベルで予防医療に投資でき、医療費の逼迫も抑制されていく。
経済成長による増税効果で消費税軽減、需要鬼・拡大、デフレ脱却へというパーフェクトで至極当然のシナリオですね。
「一汁一菜でよいという提案」の提案
私の好きな本に、料理家の土井善晴氏著「一汁一菜でよいという提案」があります。
日本の食文化・伝統を作法としながら「食べること、作ること、生きること」そして家庭での食卓の在り方などを分かりやすく紐解いてくれる名著です
著者はここで、命の営みとしての食を未来へ継承していく大切さを説いています。
同時に、それができなくなっている現代の社会システムに疑問を呈しています。
話がそれたようで、そうでもありません。
「食べることは、生きることそのもの。」
今こそ私たちは、お財布の中身と体の中身を見直すべきではないか。
そのために個人でできる意識改革がある。
それは「食べる」にまつわることではないだろうか、と思うのです。
時事ネタにふれて、つれづれに。
本日も、感謝感謝。